これまで、実際に対応してきた事例をご紹介しました。
今回からは、パワーハラスメントと言われないために知っておいてほしい
ポイントを事例とともにご紹介したいと思います。
はじめに・・・ 昨今、パワーハラスメント(パワハラ)は、職場風土を悪くし、本人や周りの
士気を下げるばかりか、加害者や企業の法的責任が問われるようになってきました。
また企業名や職場が公表されることで業績にも大きな影響を与えかねない問題に なっています。
パワハラの問題に組織全体が問題意識を持ち、取り組み、一人ひとりが いきいきと働き続ける
ことができる職場環境の実現がとても大切なことです。
そのためには、パワハラの正確な知識として知るために研修や職場での話し合いなどを 継続的に
実施することが大切です。しかし片方で残念ながら、パワハラへの取り組みを 進めることで
不安を感じている職場が多いのも事実です。
厚生労働省の「第7回職場の パワーハラスメント防止対策についての検討会資料」によると、
予防や対策に取り組む ことで「権利ばかり主張する者が増える」「パワーハラスメントに
該当すると思えないような 訴え、相談が増える」「管理職が弱腰になる」「上司と部下の深い
コミュニケーションが 取れなくなる」といった問題が出てくることへの懸念があることがわかりました。
事実、「パワハラ」と「指導」の違いが明確でないことから、部下に十分な指導ができない という
管理職・上司の方の声も耳にします。 そこで、上司の日頃の「指導」がパワハラと言われないように
するためには、具体的に どのようなことに注意をすればいいのかポイントを整理したいと思います。
パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」
① 厳しい指導の「目的や動機」は明確にする。
② 相手の問題点を明確にする。
③ 相手の人格を尊重する。
④ 適切な時間を意識する
⑤ 指導回数を意識する。
⑥ 態度や言葉遣いの見直しをする。
⑦ 怒りの感情を行動に移さない。
次回からは、このポイントに合わせた事例をご紹介して詳細を解説していきます。