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●カウンセラーのつぶやき● ~2022年4月「パワハラ防止法」が全面施行に~

このたびの新型コロナウイルス感染症にり患された方とご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。
また、医療機関、福祉職場にて働かれている方々をはじめ、感染症拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、尊敬の念に堪えません。ここに、敬意を表しますと共に、心から感謝いたします。

新しい年度が出発しました。
この4月は、2020年6月に先行して大企業を対象として施行された「労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」が、2022年4月からは中小企業も含めて全面施行され、パワハラ対策が義務化されることになり、どの職場にもパワハラ防止法が適用されることになりました。

そこで、改めてパワハラ防止法とは・・・
労働施策総合推進法第30条の二(抜粋)
第30条の二  事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

2 事業主は、労働者が前項の相談を行ったこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

多く寄せられる相談の中に「指導」と「パワハラ」の違いが難しいというご相談があります。
「指導」と「パワハラ」何が違うのでしょうか?
指導とパワハラの違いを、その「目的」「業務上の行為」「結果」の観点で比較してみましょう。

【指導とは】
「目的」… 相手の成長を促したり、業務状況の改善を促すことです。
「業務上の行為」… 明確な指示やフィードバックを行う行為となります。
「結果」…相手が職責を果たし業務状況が改善する。
指導は、この「結果」を導くために行います。

【パワハラとは】
「目的」… 相手をバカにしたり自分の思い通りに動かしたりすることです。
「業務上の行為」… 人格の否定など業務の適正な範囲を超えて威圧的な態度や否定的言動を
          取ったり、技能に合わない過剰な量や内容の業務を指示したりする行為です。
「結果」… 相手の心身を傷つけたり、職場環境の悪化や退職につながります。

つまり、相手の立場や状況を無視した業務上関係のない言動は「パワハラ」であり、業務遂行上の必要性があり、明確な目的や理由を持って相手のために行う関わりは「指導」だといえます。本人は指導のつもりでも、受け手側がパワハラと感じる場合もあるので注意が必要になってきます。そこで、もう一歩踏み込んで考えてみると「指導」よりも「育成」と考えてみてはどうでしょうか?指導は、上記にもあるように目先の業務遂行に必要な考え方や行動する力(仕事力)を授けることであり、短期的な視点の人づくりの手法になりますが、育成には組織人、社会人に求められる力(人間力)を育むという意味合いが包含されていて、中・長期的な視点での取り組みが必要となります。

これからは、指導だけでなく育成という観点を持ち、相手の成長を支援していくという感覚を持つことができれば「指導」がパワハラになるということも少なくなっていくのではないでしょうか。

公認心理師・産業カウンセラー
    大槻 久美子

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