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●カウンセラーのつぶやき● ~パワハラにならない指導とは①「3世代職場」~

このたびの新型コロナウイルス感染症にり患された方とご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。
また、医療機関、福祉職場にて働かれている方々をはじめ、感染症拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、尊敬の念に堪えません。
ここに、敬意を表しますと共に、心から感謝いたします。

2022年4月から「パワハラ防止法」が中小企業も含めて全面施行され、パワハラ対策が義務化されたことは、前回お伝えしました。すると、やはり質問としていただくのは「指導の在り方」です。パワハラを気にかけるあまり「指導がしにくくなってしまう」「指導とパワハラの境界線が知りたい」「上司が部下に気を遣いすぎて仕事が回ってこない」などのご質問やご意見を伺うことが多くなりました。そこで今回は、改めて「パワハラにならない指導方法」をみていきたいと思います。ただ、今回で一度に全てお伝えすることは難しいので何回かに分けてやっていきたいと思います。

「パワハラ」という言葉が浸透するようになってお互い言動に気を付けるようになったことは、悪いことではありません。ただ、「パワハラ」という言葉が一人歩きしてしまうことで、上司や先輩という「優位性」を持った人からの「指導」が難しくなってきているのも現実としてあります。パワハラ研修などで何度も「やったらダメな言い方を教えてください」と言われますが、パワハラは、された本人がどのように感じるかが問われることになるため、お互いの関係性や個人の感覚によって一律にできない難しさがあります。だからこそ、関係性をよくするための「コミュニケーション」を考えていかなければならないのですが、コミュニケーションそのものが最近では大きく変化してきており、複雑なものになってきています。何が変化してきているかというと、世代間における「価値観」です。この価値観は、社会の変化と共に変わっていきます。これを「ジェネレーションギャップ」や「世代間ギャップ」と言います。そこで今回は、これまでの社会情勢から見る「世代」とはどういうものなのか?をみていきたいと思います。

最近よく耳にするのは「Z世代」というフレーズです。皆さんもどこかで一度は、耳にしたことがあるのではないでしょうか?この「Z世代」というのは、現在世界人口の約3分の1を占めると言われています。そして、今後、消費や労働の中心となる世代でもあります。このZ世代とは「1990年代半ばから2000年代半ばに生まれた世代」のことを指します。現在の労働環境において、大体25歳くらいから下の年齢になり、職場では「部下」となっている世代になります。

では、現在の労働環境において、どのような世代があるのでしょうか?職場内においての世代構成をみていきましょう。
この「Z世代」は、アメリカの世代分類から派生しているため、アメリカ式の世代分類で見てみます。

・職場で「上司」や「管理職」となることが多い人達としては、1960年代から1980年代序盤までに 生まれた「X世代」です。
大体現時点では、57歳~42歳くらいまでの人たちです。
・職場で「先輩」や「中間管理職」となることが多い人達としては、1980年序盤から1990年代中盤 までに生まれた「Y世代」です。
大体現時点では、41歳~26歳くらいまでの人たちです。
・職場で「部下」となることが多い人達としては、1990年代半ばから2000年代半ばに生まれた「Z世代」です。
大体現時点では、25歳以下の人たちです。

ちなみに、諸説ありますが、日本での他の言い方としては、
・1960年代半ばから1970年代序盤 57歳~51歳くらい 「バブル世代」
・1970年代序盤から1980年代序盤 50歳~41歳くらい 「氷河期世代」
・1980年代序盤から1980年代終盤 40歳~35歳くらい 「キレる17歳世代」
・1980年代終盤から2000年代序盤 34歳~18歳くらい 「さとり世代」
などといわれており、「Z世代」というのは「さとり世代」以降が当たります。
労働環境において「X世代」「Y世代」「Z世代」の3つの世代をもった人たちが働いているのが現在の職場ということになります。

この3つの世代の特徴を見ていきます。

●X世代の特徴
 オイルショックやベルリンの壁崩壊など、激動の時代を生きた世代でもあります。日本においては、団塊世代の子供として「団塊ジュニア世代」また、バブル時代を経験していることから「バブル世代」とも言われます。また、X世代は社会に出てある程度、経済的自立ができた時期に携帯電話やパソコンが普及し始めました。そして、1995年以降に加速したIT革命で、新たなIT技術やツールが誕生した際、積極的に取り入れていった世代です。どこかで「頑張ればなんとかなる」と思えていた世代になります。
●Y世代の特徴
 X世代から引き続き、ITバブルの始まりから崩壊までを見て育ち、リーマンショックの時期を経験しています。また、この世代からインターネット環境が飛躍した時期となり、インターネットを中心とした生活に変化したことを実感し、様々なオンラインサービスやSNSを活用し始め、デジタルに強い世代の皮切りとなっていきます。そして、現代社会の消費や労働の中心となっている世代です。
●Z世代の特徴
 Z世代は、生まれた時からインターネットが普及しており、幼い頃からスマートフォンやSNSに親しんでいるため、ネット上の情報の正確性を読み取り、情報の取捨選択や適切な対応に長けていることからネットリテラシーは高く、ソーシャルメディアを躊躇せず使いこなせます。現代社会においては、まだZ世代の大半が学生ですが、これからどんどんと社会に進出し始める世代となります。

3つの世代においての特徴的なところを挙げてみましたが、社会環境が変化するごとに一つひとつの世代で大きく特徴があります。ということは、同じ職場でこの3世代が存在し働くということは、三者三様の考え方が存在しているということになります。まずは、どの世代が良くて、どの世代が悪いということではなく、それぞれの世代にそれぞれの特徴があり考え方がある。それが価値観を作っているということを理解するために、職場の中での世代を正しく理解し尊重することが大切です。

公認心理師・産業カウンセラー
    大槻 久美子

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