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●カウンセラーのつぶやき● ~パワーハラスメント防止法施行から1年~

 

このたびの新型コロナウイルス感染症にり患された方とご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、医療機関、福祉職場にて働かれている方々をはじめ、感染症拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、尊敬の念に堪えません。
ここに、敬意を表しますと共に、心から感謝いたします。

さて、この6月でパワーハラスメント防止法が施行されて1年が経とうとしています。
皆さんの職場でパワーハラスメントの取り組みがどこまで進んでいるかここで振り返ってみましょう。

今年3月に厚生労働省は「職場のハラスメントに対する実態調査」の結果を発表しました。その中で「過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがある」と答えた方が、31.4%となりました。前回の調査(H28)よりも1.1%減少はしましたが、まだまだ3人に1人に近い割合でパワーハラスメントを受けたことになります。

そして、業種別でみてみると
 1位に電気・ガス・熱供給・水道業・・・41.1%
 2位に建設業・・・6.2%
 3位に医療・福祉・・・35.5%
となり医療・福祉では、3人に1人以上はパワーハラスメントを受けたことになります。
そして、パワーハラスメントを受けた後の行動として、一番多かったのが「何もしなかった」・・・35.9%となりこちらも高い割合を占めています。残念ながら、昨年6月にパワーハラスメント防止法が施行されても施行前と比べて「何もしなかった」が一番多いというのは、少し残念に思います。

特に「何もしなかった」理由は
① 何をしても解決にならないと思ったから・・・67.7%
② 職務上不利益が生じると思ったから・・・22.6%
③ 何らかの行動をするほどのことではなかったから・・・20.7%
④ 職場の上司や同僚との人間関係が悪くなることが懸念されたから・・・13.6%
⑤ パワーハラスメントについて相談しにくい雰囲気があったから・・・11.8%
となっており、特に①、②、④、⑤については「職場におけるパワーハラスメントの防止のために講ずべき措置」施策の中でも重点項目に挙げている内容です。

ここで再度、ご自身の職場において見直す機会を作ってみてはいかがでしょうか?

改正ポイント1
<パワーハラスメント防止法とは・・・>
2020年(令和2年)6月1日『労働施策総合推進法』の改正により職場における『ハラスメント防止対策』が強化されました。よって、パワーハラスメント防止措置が事業主の義務となりました。

 職場におけるパワーハラスメント とは、以下の3つの要素をすべて満たすものです
 ① 優越的な関係 を背景とした
 ② 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
 ③ 就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること
 ※適正な範囲の業務指示や指導についてはパワハラに当たりません

<事業主が必ず講じなければならないこと>
●職場におけるパワーハラスメントの防止のために講ずべき措置
(1)事業主の方針等の明確化及びその周知 ・ 啓発
(2)相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
(3)職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

改正ポイント2
職場におけるセクシャルハラスメント、妊娠・出産・育児休業等に関するマタニティハラスメントの防止対策も強化されます。

(1)セクハラ等の防止に関する国・事業主・労働者の責務が明確化
(2)事業主にセクハラ等に関して相談した労働者に対して事業主が不利益な取扱いの禁止
(3)事業主は、自社の労働者が他社の労働者にセクハラを行い、他社が実施する雇用管理上の
   措置(事実確認等)への協力を求められた場合にこれに応じるよう努める
(4)調停の出頭・意見聴取の対象者が拡大されました

上記2つの改正ポイントが皆さんの職場でしっかり実施できているでしょうか?

ちょうど1年を機に振り返ってみるための「ハラスメント職場診断チェック」してみましょう。

① 朝夕の出退勤のとき、挨拶をする人がほとんどいない
② トップや管理職は自分の職場にはパワハラは存在しないと思っている
③ 人は厳しく指導することで育つという意識が強い職場だ
④ 今の職場には失敗やミスが許されない雰囲気がある
⑤ 業務上のノルマが厳しく、目標達成できなかったときのペナルティが大きい
⑥ 上司に対して意見や反論は言えない雰囲気がある
⑦ 職場の誰かが困っていても助け合える雰囲気ではない
⑧ 職場内の問題について話し合って解決しよういう雰囲気がない
⑨ 正社員やパート、派遣社員など様々な立場の人が一緒に働いているが、上下関係がはっきりしていて立場を意識した発言が散見される
⑩ 人の陰口や噂を耳にすることが多い
⑪ 職場では直接の会話は少なく、メールやチャットのやり取りが多い

さあ、いくつチェックが入りましたか?
このチェックリストは、職場内でパワーハラスメントが発生する可能性をチェックしています。
チェックの数が・・・
3つ以上・・・パワーハラスメントが発生している可能性あり
5つ以上・・・パワーハラスメント発生要注意

再度皆さんの職場の状態を見直し、改めてパワーハラスメント防止法の徹底を実施してみましょう。

公認心理師・産業カウンセラー
大槻 久美子

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