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●カウンセラーのつぶやき● ~長時間のマスク着用からくる「マスク頭痛」~

このたびの新型コロナウイルス感染症にり患された方とご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、医療機関、福祉職場にて働かれている方々をはじめ、感染症拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、尊敬の念に堪えません。ここに、敬意を表しますと共に、心から感謝いたします。

まだまだ、コロナ終息が見えない状況の中、2回目の夏がやってきます。
そろそろ、気候的にマスクで息苦しさを感じ始めるようになったのではないでしょうか?「随分マスクには慣れたよ」や、反面では「やっぱり、気温が上がってくるとつらい」と仰る方それぞれの感じ方があるようです。そこで、マスクに関連して、最近少しずつ聞こえてくるようになった「マスク頭痛」についてお伝えしようと思います。

これまで、頭痛にはさまざまな種類があるといわれてきました。中でも明確な病気があるわけではないのに繰り返し起こる頭痛と、病気が原因であらわれる頭痛の大きく2つに分けられています。最近では、これまであまり頭痛を感じなかった人までも頭痛を感じるようになってきました。実は、そこには新型コロナウイルスの感染拡大予防のために、毎日着用するのが当たり前となった「マスク」との関係があるようです。今では、日常生活に必需品とも言われるようになった「マスク」。最近は、マスクをせずに外を歩くことさえなくなりました。仕事中は人とのかかわりがあることからマスクの着用は、必須となりました。そうした中で、長時間のマスク着用によって引き起こされる頭痛「マスク頭痛」に悩まされる人が増えています。
マスク頭痛とは、どんな症状でしょうか?代表的な症状としては2つあります。

① 片頭痛=頭全体が締め付けられる感覚
② 緊張型頭痛=ズキズキと脈を打つような感覚

そこで、これら頭痛の原因と対策として
まずは、原因です。

① 片頭痛
締め付けられるような痛みを感じる「片頭痛」は、マスクを着用しているために自分が吐いた息をまたすぐに吸うことになります。すると結果的に二酸化炭素を多く含んだ空気を吸うことになり、脳が二酸化炭素過多の状態になってしまいます。特に外気を遮断できる性能の良いマスクほど、二酸化炭素が豊富で酸素が少ない空気を吸うことになるので、血管が拡張し、片頭痛が起こりやすくなります。

② 緊張型頭痛
ズキズキと脈をうつような痛みを感じる「緊張型頭痛」は実は、耳かけによる「首のコリ」が原因になっているというのです。これには少し驚きました。「コリ」が頭痛の原因だとは・・・。ただ、そう考えると眼精疲労からくる肩こりも頭痛の原因になるのですから、それはそれで納得です。マスクをしている間は、耳かけのゴムで両耳が固定されているため、徐々にこめかみの筋肉に負荷がかかります。また、さらにあごの筋肉にも負担が及び、最終的には頭蓋骨にくっついた胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首のほぼ中央にある大きな筋肉に強い負担がかかるようになり、血流も悪くなることから「コリ」へとつながっていくようです。

マスク生活に慣れてきていても、それだけではなかったようです。
では、この「マスク頭痛」を少しでも抑えるための対策は・・・

・意識的に息をゆっくり、多く吸う
・1時間に1分程度マスクを外す(人のいない場所で)
・自分の顔のサイズにあったマスクを使う
・マスクの紐が太めのものを使う
・たまに顔や顎を動かす

なかなかお仕事中には、マスクを外す機会がありませんが、「休憩時間」にはぜひ、人との距離を十分に保てて、なおかつ感染の心配のない場所があれば1分でもよいのでマスクを外すように心がけてみてください。そして、しっかりとお腹から呼吸をする「腹式呼吸」をしてみてください。その際、ついでに思い切り腕を上に伸ばして空に向かって伸びをして、体の緊張も緩めておきましょう。気分転換にもアロマのミントやティートゥリーの入った「マスクスプレー」などでリフレッシュするのもいいかもしれません。

最近、日傘をさすことが増えてきて気づいたのは、外で日傘をさして歩いていると自然にソーシャルディスタンスがとれていることに気づいた今日この頃です。まだまだ、マスク生活は続きますが「マスク」と上手に付き合いながら「マスク頭痛」を防いでいきましょう!


公認心理師・産業カウンセラー
大槻 久美子

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