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●カウンセラーのつぶやき● ~長引くコロナ禍の中での体調管理~

このたびの新型コロナウィルス感染症にり患された方とご家族、関係者の皆様にお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々に心よりご冥福をお祈り申し上げます。
また、医療機関、福祉職場にて働かれている方々をはじめ、感染症拡大防止に日々ご尽力されている皆様には、尊敬の念に堪えません。
ここに、敬意を表しますと共に、心から感謝いたします。

先月からコロナ対策として新型コロナワクチンの接種が始っています。
医療従事者の方の中には、既に接種された方もおられると思います。そんな中関東1都3県では、緊急事態宣言も延長されました。関西では、一足先に緊急事態宣言は解除されましたが、解除になると数日でまた感染者数が増加する傾向がみられます。いたちごっこのようになってしまっている気がします。
外を歩いている人たちを見ても、どんどん人数は増えているように感じます。このまま桜開花が始まるとさらに多くの人出になるのかな?と心配になります。そこで、やはり一人ひとりができることとして、自分自身の体調管理が必要です。
前回は、睡眠とワクチンの関係を少し触れさせていただきました。今回は、再度「質の良い睡眠」についてみていきたいと思います。

OECD 2011年調査において、日本人の睡眠時間は欧米諸国と比べると短く、特に女性ではその傾向が顕著に表れています。

また、厚生労働省のデータでは現在、日本人の5人に1人は睡眠時に何らかの障害を抱えているとされています。今のように常にコロナ対策などを日常から行わなければならない緊張した状態や不安な状態が続くとどうしても身体的な疲労とともに精神的疲労も重なり、睡眠時間が不足するばかりか睡眠の質にも問題が出てきてしまいます。睡眠には「時間」よりも 「質」が大切なのです。では、質の良い睡眠とは、どんな睡眠でしょうか?
答えは、朝起きた時に「ぐっすり寝た」という満足感のある睡眠です。
睡眠中は深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を繰り返しています。一晩に90分サイクルでノンレム睡眠とレム睡眠を4~5回繰り返します。レム睡眠中には基本的に筋肉は動きませんが、脳は活動をしており夢を見ています。そしてノンレム睡眠は、最初の1~2回が最も深い眠りになります。この深い眠りがとっても大切です。ということは、眠りに入ってから約3時間の間に深い眠り=ノンレム睡眠に達すれば、脳もカラダも休ませることができるため、朝起きた時に「ぐっすり寝た」という質の良い睡眠をとることができるのです。実は「睡眠不足だなぁ」と感じた朝は、お肌のコンディションが良くなかったりします。

《質の良い睡眠をとるために》
人は1日を24時間で動いています。ただ、人体に備わっている対内時計は、24.5時間~25時間といわれてきましたが、最新の研究では24時間11分と発表されました。「たかが11分」と思うかもしれませんが、放っておくと1週間で1時間以上、1カ月にすると4時間以上もずれてしまうことになります。この1日11分のズレを取り戻して24時間と合わせることで、生活のリズムが生まれ、質の良い睡眠も可能になります。 この11分をリセットするのに有効なのは、まず朝起きたときに太陽の光を浴びること。 そして、しっかりと定着させるために食事を摂ることです。まずは、しっかりとカーテンを開けて太陽を浴びてから、あまり時間をおかずに朝食を摂るといい生活リズムが作れ、質の良い睡眠がとれます。そして、更に質の良い睡眠のためには、食事は床に就く3時間以上前にすませ、胃腸を休めてから寝ることです。さらには、食事の内容も体を温めるる食事を選びましょう。
例えば唐辛子に含まれているカプサイシンには、体温を上げた後に下げる作用があるため、質の良い睡眠をとりやすくなります。また、運動は夕食後1時間以上あけ、床に就く2時間以上前までに行うといいでしょう。適度な疲労感は、睡眠のよきパートナーです。寝る直前にハードな運動すると体温が高くなりすぎてしまい、逆に寝付くことが難しくなってしまいます。寝る前の運動は、一日頑張った自分の筋肉を労いながらストレッチなどがいいでしょう。一日の終わりの入浴はシャワーですませるのではなく、40度くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかるのが効果的です。リラックス効果が得られるだけでなく、高くなった体温を放熱しようと血管が開くことで血流がよくなり、体内に溜まった熱が逃げやすくなることで体温が下がり、寝付きが良くなるのです。ただし、注意いただきたいのは、寝ながらスマホです。正しい入浴とストレッチをして床に就いたとしても、そこからスマホをいじってしまっては、寝る体制ではなく、起きる体制に入ってしまいます。
正しい入浴をして、軽いストレッチをしながら今日一日頑張った自分を労ってスマホは、画面を伏せて覗き見ることなくそのまま眠りに入ることが、質の良い睡眠となります。
コロナ禍が長期化する中、質の良い睡眠で体調管理をしていきましょう!

産業カウンセラー
    大槻 久美子

2024年4月
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