Q.ストレスチェックを実施したところ、受検者は、職場の80%でした。
ただ、その中で「同意書」の提出について、「同意書を提出しないといということは、ストレスに関することについて自己責任ということですか?」という問い合わせがありどのように答えていいのか判断に迷っています。どのように答えることがいいのか教えてください。
A.ストレスチェック制度の基本的な考え方としては、「メンタルヘルス不調の未然防止の段階である一次予防を強化するため、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気付きを促し、個々の労働者のストレスを低減させるとともに、検査結果を集団ごとに集計・分析し、職場におけるストレス要因を評価し、職場環境の改善につなげることで、ストレスの要因そのものを低減するよう努めることを事業者に求めるものである。さらにその中で、ストレスの高い者を早期に発見し、医師による面接指導につなげることで、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することを目的としている。」(指針2より抜粋)
このように一次予防としての「早期発見」「早期対処」のためであり、職場に対しても、個人に対しても責任の所在を明らかにしようとするものではありません。よって、職場側に同意書を提出しなかったからといって、「健康管理や健康への配慮は自己責任であり、会社は関与しない」というものではないということの理解を進めるために伝えておくことが必要です。
それは、ストレスチェックの結果を職場側に伝えないことになったのは、このストレスチェックが「メンタル不調者」をあぶり出すためのものになってしまったり、ストレスの高い労働者の不利益につながる処遇や人事考課などに繋がることを懸念したためでもあります。とはいえ、職員の健康管理のためには、職場側も知っておきたいという部分もあり、その部分は、本人に任せるということで「同意書」というものができたということになります。