6月になり苦手な「梅雨」に重い気持ちになっている人もいるのではないでしょうか?そろそろ全国的に
「梅雨入り宣言」がでてきているようです。
さて、前回は、ゴールデンウィーク明けに言われる「5月病」から「6月病」へということを お伝えしました。
今回は、もう少し詳しく「6月病」を見ていきたいと思います。
この6月病ですが、実は、新入社員に多いだけではなく、新しい環境になった人全ての人に危険が潜んで
いるのです。なぜなら以下の条件があるからです。
①6月は、祝日がない
②季節が「梅雨」になり湿度の高い気候が悪影響になる
このような条件によって、6月病が引き起こされやすくなってしまいます。例えば祝日です。
私達は、なんとなく一週間の間に祝日があるとそれに向かって「頑張ろう!」と考えたり、土日に
加え祝日を使って旅行や趣味などを計画しストレス発散をしたりします。ですが、6月は、一週間の
うち祝日が1日もないことでずっと働きづめのような状態になることからストレスの発散ができない
状態になってしまうことが考えられます。
また、心がどんよりしてしまうのは、ジメジメした6月のお天気も無関係ではありません。梅雨は
気圧が低く、不安定になり、日照時間が減ることで、自律神経に悪い影響を及ぼすといわれています。
梅雨という時期が大きく影響するため、社会人だけでなく主婦の場合も似たような症状があり、
「家事6月病」と呼ばれることもあります。
実は、「5月病」も「6月病」も、名付けたのはマスコミ等であり、正式な病名は「適応障害」と
なっています。「適応障害」とは、新しい環境に適応できないことが原因で、ストレスが情緒面や
行動面に、大きな影響を及ぼす病気です。 情緒不安や神経過敏、体の不調が現れたりします。
また、無断欠勤や暴飲暴食、無謀運転などの行動に現れることもあります。この「6月病」、
ストレスが慢性的に存在する場合は、症状も慢性に経過していきます。残念ながら長引くと「うつ病」に
移行してしまう可能性もあるので要注意です。
実は、「適応障害」と診断された人のうち40%以上が、5年後には「うつ病」などに診断名が変更されて
います。(厚生労働省調べ)
では、そうならないためにも予防策とてして以下の3つのことに注意してください。
①ジョギングやウォーキングなど、リズミカルな運動が良いとされています。
②睡眠時間をしっかり確保して、朝は太陽の光を浴びましょう。
③意識的にON/OFFの切り替えをし、帰宅後や休日は、趣味などに集中を。
是非このような日常生活の中でできる対策を取り入れて「6月病」にならないようにしていきましょう!
産業カウンセラー
大槻 久美子