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●大槻カウンセラーのつぶやき●世代間が生む価値観の違いを受け入れる

 桜からいつのまにか新緑となり青々とした風景に変わり日中は少し汗ばむよう な季節になって参りました。

新規採用職員の方も少しづつ慣れてきたと思うこの時季、上司世代が新規採用職 員とどのように関わればいいのか?

という疑問も少しづつ出てきます。そこで、 今回は、新規採用職員との関わり方のちょっとしたポイントをお伝えさせて

いただきます。皆さんが新規採用者の頃は、就職して1ヶ月どんなふうに過ごされてきたか 思い出しながら少しお読み

いただけると嬉しいです。

 

さて、「最近の若い人は」よく耳にする言葉です。 この言葉を受けた時なんとなく感じるのは、「だめだね!」や

「ちゃんとわか っているのか?」などのような「嫌味」や「落胆」だったり、「不安」とも「心 配」ともなんとも捉え

ようのない少しネガティブな気持ちが含まれているように 受け取ることのほうが多いのではないでしょうか。

でも、本当にそれだけでしょうか。 実は、その裏には、「ダメと思いたくない」や「ちゃんとわかってほしい」など の

裏返しの気持ち「期待」が含まれているのです。 しかし、その期待感の中には、言う側の「価値観」が大きく

影響していることも 事実です。実は、この「価値観」が話をゆがめてしまい、その結果本当に伝えな いといけないことが

伝わらずお互いのコミュニケーションを阻害する結果にな ってしまうこともしばしばです。

では、どうすればお互いのコミュニケーションがうまくいくのでしょうか?

 

例えば、電車の中で「携帯電話で話をすることはご遠慮ください」というアナウ ンスを聞きます。

そこで、「電車の中で携帯電話をかけてはいけないというのは 当たり前のこと」思っている人も多いでしょう。

では、「なぜ携帯電話をしてはいけないの?」と聞かれた時みなさんは、どのよ うに答えますか?

恐らく「電車の中で携帯電話をかけるべきでない」という人は、「電車の中では 他人に迷惑をかけてはいけない」や

「静かにしていなければならない」というよ うに幼い頃から「躾」として教えてこられていたり、「静かで過ごしやすい

電車 の車内」を経験していたりする結果なのです。 しかしながら、現代の若者の育ってきた環境はどうでしょうか。

幼い頃から両親が携帯電話を使っていることを見ています。そして、「何かあっ たら連絡しなさい」と言って与えられて

きた環境で育ってきています。そんな彼 らに「なぜ電車の中で携帯を使うことがいけないのか」ということを伝えて

きた でしょうか?

大切なのは、「電車で携帯を使ってはいけない」ということではなく「電車の中 では静かにする」ということ

を伝えることなのです。そして、電車の中が静かで 過ごしやすいものであるべき環境を知っている人がそれを

伝えていかなければ ならないのです。「知っていて当然」ということはありません。それは、経験なくして知りえる

こ とがないからです。 「躾」とは、知っている人間が伝え教えていくこれがまさに「躾」というものです。

 

この話をある大学生にしました。すると彼らは、「電車の中で静かにしないとい けないということは知っているが、

自分が携帯で話す声よりもおばちゃん達の話 し声のほうがよっぽど大きいよ」と言われてしまいました。

最近の若い人は、以前若かった人達のことをしっかりと見ているのです。 そうなると「お互い様よね。気を付けようね」

と言える余裕がほしいものです。

「最近の若い人は」と言って決めつけてしまう前に何が欠けているのかを伝えて みてください。

すると相手の考え方や感じ方が見えてきて「世代間ギャップ」 という大きなギャップを埋めることが

できるのではないでしょうか。

 

産業カウンセラー 大槻 久美子

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