4月になり木々もすっかり芽吹き、新緑の葉が茂る季節となりました。職場では、新規採用者も入ってきて職場の雰囲気も一遍するこの時期に今の職場を少
し振り返ってみませんか?
今回は、「元気にいきいき!働きやすい職場づくり」とはどういうものかを見ていきながらご自身の職場を振り返ってみましょう。
まずは、今の職場に当てはまる項目があるかをチェックしてみましょう。
- 業務の全体像は上司が把握し、部下には個々の作業のみ伝えている。
- ミーテイングなどでは、上司から一方的に業務指示をいている。
- 急な業務やトラブル発生したら頼みやすい人に頼んでいる。
- 特定の時期に特定の職員に業務が集中することがある。
- 残業時間を見込んでの業務スケジュールになっている。
- 「ノー残業デー」などはない。
- 作業手順や申し送りなど周知されていない。
- 書類や備品の保管場所を担当者しか把握していない。
- 全ての作業指示をメールですませている。
- 机の上などが整理整頓されていない。
- 業務に必要な道具や機材がどこにあるのか分からない。
- 休憩室と喫煙場所が一緒になっている。
- ゆっくりと落ち着いて休憩できる休憩室がない。
- 上司が多忙で報告・連絡・相談がしづらい。
- 隣の人が何をしているのか分からない。
- 休憩がバラバラなためお互いが顔を合わせる機会がない。
- 気軽に相談できる場所がない。
- 担当業務が突然変更になることが多い。
- 突然の出勤や呼び出しが多い。
- 誰が休みなのかは、上司だけが把握している。
さて、いくつ当てはまることがありましたか?実は、この20項目は、「働きにくさ」を強めたり、「モチベーション」を低下させる項目になります。それそれぞれの番号によって職場の改善方法が変わります。チェックのついた番号に合わせて「働きやすい職場づくり」への改善方法を6つのポントとしてまとめてみました。特にチェックが多くついた部分から参考にして改善してみてください。
「働きやすい職場づくり」の6つのポイント
①~③にチェックは、『部下の作業計画作成への参加と情報の共有』
④~⑥にチェックは、『勤務時間と作業編成』
⑦~⑨にチェックは、『円滑な作業手順』
⑩~⑬にチェックは、『職場環境』
⑭~⑯にチェックは、『職場内の相互支援』
⑰~⑳にチェックは、『安心できる職場のしくみ』
<具体的な職場改善を実施方法>
【部下の作業計画作成への参加と情報の共有】
ここでは、仕事のコントロールや仕事量などの見直しが必要になります。そのために作業計画や見直しには、上司・部下全員が参加して話し合える機会を作ったり、朝の短時間(10分程度)のミーテイングで全員が今日一日の作業を知らせ合って、困ったことや気づいたことを話し合えるようにしましょう。そして、ホワイトボードなどを活用して作業計画や進捗状況などの「見える化」をしてみましょう。
【勤務時間と作業編成】
ますは、残業時間抜きでのスケジュールを立て直す必要があります。また、繁忙期など個人に仕事が集中しないように調整し、1つの業務に主担当、副担当など複数の担当者を決めるなどお互いに負担を軽減できる体制を作りましょう。そして、「すいすい帰ろう水曜日!」などのように「ノー残業デー」を作り上司から呼びかけましょう。また、残業の概念を見直す必要もあります。残業は、上司から依頼のもと実施する。や、上司の確認を必ず取る。といったようなルールを決めてもいいかもしれません。どうしても業務の都合で残業をしなければならない場合は、前後の日をノー残業デーとするようにフォローをしてもいいかもしれません。
【円滑な作業手順】
作業手順書を作成・共有し「あの人しかできない」といったように「人」に仕事が付くのではなく「役割」に仕事が付くようにしましょう。また、作業指示は、忙しくてもFace to Face 顔を見ながらのミーティングでお互いの意図が伝わるようにしましょう。
【職場環境】
決まった時間で全員で実施する「5Sタイム」を設けみましょう。各自が整理・整頓・清掃・清潔に取り組みながら、お互いの身だしなみなどチェックをするなどの機会を作ってもいいでしょう。また、体調を崩した時など休憩が取りやすい状況も大切です。場所の関係上休憩室がとれない場合もあります。そんなときは、更衣室などに使っていない休憩用の椅子を置いておくだけでも違ってきます。
【職場内の相互支援】
上司は、一日のうちで相談どでき時間を決めてできるだけその時間は、在席するように心がけてみましょう。また、職場を定期的に巡回して声をかけるなどすることで相談や報告、連絡が行いやすい雰囲気を作ってみましょう。また、上司のデスクの近くに相談の時に使用する椅子を一つ置いておいてもいいかもしれません。さらには、休暇やその日のスケジュールなどもホワイトボードやスケジュール帳を使って「見える化」しておくことも大切です。
【安心できる職場のしくみ】
心身の相談や健康相談の窓口は、いざという時に目に触れるよう掲示物などを使って周知しつたり、一人ひとりに連絡先を記載したカードを配布しておいてもいいでしょう。また、上司が一人ひとりと現状などを「聴く」ことに徹した面談をするというのも大切なことです。相手の言葉に興味をもって聴いてみてください。
いかがだったでしょうか?新しいメンバーも増え環境も大きく変わるこの時期だからこそ職場環境を再度見直してみてください。
そして、皆さんが元気にいきいきと働ける職場づくりに向けてひとつづつ実践していただけると嬉しいです。
産業カウンセラー 大槻 久美子