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■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~  番外編

 

パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」番外編

「世代間ギャップを受け入れてお互いを理解する」をポイントに合わせた詳細を解説していきます。

 

これまで積み上げてきた職場環境は、社会状況の変化と共に大きく変化しながら 作られてきました。そして同時に

この社会状況の変化は、各世代の育ち方に影響 を与えてきました。よって、今の職場には、色々な価値観を持った

世代の人間が 一緒に仕事をしていることになります。育ち方の違いによって持つ「価値観の違い =世代間ギャップ」

をお互いが理解し、受け入れることによってハラスメントと誤解されることのない指導ができるようになるはずです。

そこで、まずは、各世代の特徴を見ていきたいと思います。

 

上司世代(~55歳まで)・・・今の職場では、指導をする側の世代になります。この世代は、上司や周囲からも

暖かくも厳しくも育てられた世代です。自分という ものをしっかりと確立しなければならず、そのために勉強し、

仕事へも高い意識を 持ちながら、一つひとつ仕事を丁寧にやってきた人が多い世代になります。

だから こそ確実性をもち安定を望んでいます。ただこのところの急激なITの変化について いけずついこれまでの

やり方にこだわってしまいやすい世代になります。

 

バブル世代(54歳~49歳)・・・前向きで元気がよくちょっとお調子者でノリが良く見えることより、他人を巻き

込んで何か一緒にすることに躊躇なく実施できたり、 「まずやってみる」というように仕事に対しても積極的に取り

組みます。ただ、残念 ながら考えなく行動しているように見えることもあります。また、一方でどこか自分に 自信が

なかったりします。そのため自信のなさを補うように頑張るのですが、褒められ ることにあまりなれていないため

頑張っていることに疲れて「ソコソコでいいか」と 思ってしまう一面もあります。

このように少し二極性の見える世代です。

 

就職氷河期世代(49歳~32歳)・・・バブル崩壊後の世代になり厳しい就職活動を 通じて、自分のキャリアは、自分で

切り開け、プロになりなさい、安定が大切だと いわれて育ってきた世代です。責任感も強く、専門性を高め、自分を磨く

ための労力は おしみません。ただ、これまで、人を巻き込むことや人と何か一緒にするということが 減ってきた世代に

なるため、「リーダー」という言葉に弱く、自信がなく不安が多い世代 になります。そのため、すぐ上のバブル世代に

対しては、「しっかりしていない」や 「いい加減」、後輩に対しては、「いつも答えを求めて考えない」などというよう

な思いから他人と比較してしまいます。

 

ゆとり世代(32歳~)・・・バブル崩壊後の「失われた10年」に成長期を迎えた世代に なります。よって、ゆとり世代も

多くの不安を抱えて育ってきた世代です。自分の居場所 を失うことへの不安があります。そのため「誰かのために」や人

とつながることが容易です。 また、人と違うことに興味はあるけれど完全に違うとされることへの不安を抱えています。

だからこそ、ちょっとした指摘も深刻に受け止めてしまったり、指摘されることに対しての 耐性が弱かったりまします。

どこかで自分らしさやマイペースを貫こうとしてしまうためにどこか自信たっぷりに見えたりすることもあります。

 

職場は、このように色々な価値観をもった世代が一緒に一つの目標に向かって進んでいかな ければならない環境なのです。

そして、それぞれの世代が、自分の価値観を優先して「自分の 価値観が当たり前」とするのではなく、それぞれの価値観

を受け入れながらその世代にあった 指摘の仕方が必要になります。

 

例えば、上司世代が部下を指摘する際には、

バブル世代に対しては・・・頼られると頑張るため、あえて頼ってみたり、指摘内容を行動面に 落とし込んで指摘して

みましょう。

 

就職氷河期世代対しては・・・社会の不条理を感じながらも、自分の成長に向けて頑張れる力が あります。専門的な面

からの指摘や全てを任せるのではなく頼りながら一緒に考えていくスタンス での指摘をしてみましょう。

 

ゆとり世代に対しては・・・「認められたい」という気持ちが強く、誰かのために何かすることに 対しては、あまり

違和感なく受け入れることができるため指摘も直接的な指摘ではなく社会的価値 を伝えながら指摘してみましょう。

 

きっとそれぞれの世代に良い面、足りない面があるはずです。自分達の価値観が全てではなく、各 世代の良い面を伸ばす

形での指摘をすることができれば、パワハラと誤解されずに指摘し、指導する ことができるのではないでしょうか。

 

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~  ⑦怒りの感情を行動に移さない

 

残念ながら相手に対して「指導」や「指摘」をしようと冷静に「叱ろう」とした際につい感情的になってしまう

ことがあります。 最初は、相手に対して「叱る」つもりでしたが、相手の反応を見ているうちにどんどんと感情

的に なってきてしまい「叱る」ことが「叱責」と変わりそのうちに「怒り」に変わってしまうためです。

そうなると相手には「指導」や「指摘」また、相手のためを思っての「叱る」という行為にとられず、 単に

「感情をぶつけられて怒られた=理不尽な怒り方をされた」となってしまうのです。

そこで、「叱る」とはどういう行為でしょうか?「叱る」とは、「相手の行動を望ましい方向に導く ための建設的

なフィードバック」であり、「責任追及」ではなく「改善提案」でなくてはなりません。ただ、「改善提案」する

時に個人的な感情を乗せて行動に移してしまうことで相手には「改善提案」と ならず「責任追及」や「理不尽な

怒られ方」となってしまうのです。また、「怒り」のメカニズムから 見ると「怒り」という感情は、2次感情と

言われています。実は、怒りという感情が出る前には1次感情と いうものが存在するのです。

例えば、上記のように最初は冷静に相手のことを考えて「叱る」つもりでしたが相手の様子を見ている うちに、

こちらが思っている反応と違う反応が見えたとき「本当にわかっているのだろうか?」という 「不安」や「心配」

からくるマイナスの感情があるかもしれません。

また、「きっとわかってくれるだろう」という「期待」からくるプラスの感情があるのかもしれません。それらの

1次感情と違う反応をされたことで2次感情が生まれてくるのです。 特に「叱る」というのは、言いにくいことを

相手のためを思って伝えます。そこには、「わかってくれる だろう」という「期待感」という感情が存在するはず

ですが、この期待感を裏切られるような反応を見た ことによって、「期待感」が怒りという感情に変わってしまい

ます。 まず、感情を行動に移さないためにも自分の中にある1次感情に気づくことが大切です。そして、その感情を

相手に伝えるのです。

また、「叱る」時には「改善提案」ですから「提案」に乗ってこないこともあるという ことを理解し、「相手を

変えよう」ではなく「相手が変わってくれたら嬉しいな」と思うことです。そうでないと、つい相手に「わかって

くれるだろう」と期待するあまり相手の反応と自分の思いにギャップを 感じれば感じるほど「怒り」は強くなって

いってしまいます。すると本当に大切な「指導」や「指摘」が できなくなってしまいます。

また、つい「イラッ」と怒りの感情が沸いてきたなと思ったら深呼吸をしながらゆっくり10秒数えてみて ください。

すると怒りの感情は、鎮静してきます。実は、怒りの感情は2秒から2.5秒しかもたないといわれて いるからです。

 

是非、パワーハラスメントといわれない「叱り方」ができるようになりましょう。

 

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~  ⑥態度や言葉遣いの見直しをする

 

指導する上司が感情的になってしまい、高圧的な態度をとったり、あるいは複 数名で取り囲んで威圧する

ような形はよくありません。上司も人間ですから、 ついカッとしてしまうこともあると思いますが、そこは

日頃から注意をしたい ものです。そこで、ぜひ「メラビアンの法則」を頭の片隅に置いておいてくだ さい。

 

メラビアンの法則とは、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアン が提唱した概念で、研究と

実験に基づいて伝え手が聞き手に与える影響を分か りやすく数値化したものです。「メラビアンの法則」

では具体的に「言葉」、 「感情」、「態度」という3つから構成されており、それぞれが相手に与える

影響力を割合で表しています。

その概念に当てはめてみると、指導をしようとする伝え手は、必ず相手に伝え たい何らかの「事柄」が

あるはずです。そこで、私達は、相手に何か伝えよう とした時に「言葉」を選びながら伝えたい事柄を

伝えようとします。この「言 葉」を使っての影響力は、たった7%と言われています。そして、伝える側の

「感情」は、話す声のトーンや大きさ、話し方や口調、そして、速い、遅いと いったようなテンポによって

その人の「感情」として見えてきます。例えばイ ライラしていると、話す声は、大きくなります。

また、早口になってきます。 この「感情」の持つ影響力は、38%と言われています。そして、最後に伝える

側の「態度」です。これは、伝え手の表情や目線、そして仕草、また見た目な どです。例えば、腕を胸の前に

組んだり、足を組んだりしているような態度で は、相手に真剣に伝えようとしているように見えません。

この「態度」の持つ 影響力は、55%といわれています。だからこそ、実は、指導する時の伝え手の 態度で

全てが決まると言っても過言ではないのです。どんなに気を使って言葉 を選んでも、伝え手の態度が横柄

だったり、横着な態度になってしまっては、 せっかく良い事を「言葉」として伝えても相手には伝わらない

ということにな り、本来の指導にはならないのです。ぜひ、指導する際には、伝えるための 「言葉」を選ぶ

ことも必要ですが、その時の「態度」や自分自身の「感情」を 見直してみてください。

 

そこで、次回は、いよいよ最終回となりました。 パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

⑦怒りの感情を行動に移さない。

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

 

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~  ⑤指導回数を意識する。

 

注意・指導の回数にも気をつける必要があります。最近よく上司の方から聞くのが、「パワハラになるといけない

ので指導がしにくい」というご意見です。指導とパワハラの違いという部分は、いつも問題になる部分です。

上司は、指導のつもりでも、部下からは、パワハラと捉えられることがあるからです。その多くには、「言い方」と

「回数」ということがよく言われています。そこで、回数ですが、指導とパワハラの境界がどこにあるのか?というと

「執拗に回数を重ねていなかったか?」というところです。要するに「何度も同じことを繰り返すようなしつこい

(嫌味な)指導」になっていなかったかということが問われることがあります。 例えば、ずっと前に伝えたことを

嫌味のように「あの時もこうだったよな~」や「以前こうだったからまたやったの ではないか?」などです。

こうなるといくら部下が改めようとしても以前のことを出されると「改めようがわからない」や 「上司は、自分を

認めてくれない」ということになり、結果的に「嫌味を言われた」という不本意な結果になってしまいます。

また、回数を重ねることによって、最初は、部下のために「叱る」だったものが、回数を重ねることで「叱責」に

変わり、 最後は、上司の感情が入ってしまい「怒る」に変化してしまうのです。そうなるとせっかく「部下のために」

と思っていたことが、「自分のため=保身」ととられることになってしまいます。 また、上司の方からは、「何度も

同じ間違いをしているから何度も繰り返すことになる」ということもあります。同じことを 何度も言いたくなくても

言わざるを得ない状況が作られてしまうこともあります。

そこで、前回の「適切な時間を意識する」 ところでもお伝えしましたが、伝える内容、すなわち、「問題点や具体的な

改善が明確になっているか?」を振り返ってみて ください。また、以前のことを引っ張り出し嫌味のように言う前に、

「何度も言っているだろ!」という前に、「部下には、 こちらが言うことを理解できているかどうか?」という部分に

疑問を持つことも大切です。そのためには、問題点を指摘し、 具体的な改善をきっちりと伝えた後は、しばらく部下の

様子を見るようにしましょう。そして、こちらの伝えたことと違う ことになっている場合は、「問題点や改善点が伝わって

いないのか?」それとも、「部下にとって、具体的な改善ができない のか?」を確認することが必要です。同じことを

何回もネチネチ・ダラダラ注意するのではなく、定期的に面談して、改善状況やどこまで理解ができているかを確認する

ことで何度も同じ注意をする必要がなくなるかもしれません。

 

ぜひ、せっかくの指導がパワハラと受け止められないように問題点や改善策を明確にしていきましょう。

 

次回は、 パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

⑥態度や言葉遣いの見直しをする。

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

 

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~ ④ 適切な時間を意識する。

 

部下への注意・指導は、通常必要な時間に留めましょう。必要以上に長い時間を かけるのはよくありません。

時間は、長くても20分までにまとめましょう。 また、叱っている時間の長さもそうですが、物事が起こって

から叱るまでの時間も 重要です。「部下がミスをした現場で、現物を目の前にして、現実のみを叱る」 この

3現主義で叱るようにしましょう。

 

短時間で叱るためには・・・

こんな相談をよく伺います。ある職場の上司の方から、自分は、長時間叱っている つもりはないのだが、気が

付くとあっという間に時間が経過してしまっている。 ただ、自分の部下は、何度言っても(叱っても)同じミスを

するので何度も同じことを 言わないといけなくてこっちも時間がとられて困っています。ということでした。

詳しく 内容を聴いてみると何度も同じミスをするので、「なぜそのミスが起きたのか?」や 「なぜそのミスが

いけないのか?」など毎回伝えるようにしているとの相談でした。

 

何度も同じミスをしていることに対して、この上司は頭ごなしに叱るのではなく、 「なぜそのミスが起きたのか?」や

「なぜそのミスがいけないのか?」を伝えていただく ことはとても大切なことです。ただ、そこでの「なぜ?」は、

「問う」のでしょうか?それ とも「伝える」のでしょうか?

本来、「問う」のであれば相手の答えを待つ必要があります。人は、「なぜ?」と問われると 「なぜ?」に対する

「答え」を見つけようとします。その答えが出る前に上司が思う意見や 見解、上司の思いを伝えても、相手は自分の

答えを出すことに集中しているため上司からの 意見や見解が頭の中に入らない状況になっているのではないでしょうか?

そんな状況がおのず と叱る時間をも長くしてしまっているのです。 そして、時間がかかれば上司自身も「分かってもら

えない」状況にイライラ感が増してしまいます。

 

そこにある大きなポイントは、「問題の見極め」です。起こった問題が上司自身にとっての問題なのか? それとも部下に

とっての問題なのか?を見極めることです。

 

例えば、よく講演会でも話をするのですが、子供が玄関で靴を揃えないということでお母さんが叱る 場面があります。

子供が玄関で靴を揃えなくて困る(問題を持つ)のは、どちらでしょうか? 子供でしょうか?お母さんでしょうか?

 

実は、この例では、靴が揃ってなくて困るのはお母さんなのです。なぜなら、多くの方は玄関に 入った時、散らかって

いるということが嫌だから「靴が揃っていない」という出来事が問題になる のです。子供は、靴が揃ってないことについて

は問題ではなく、靴がバラバラで履くことができなく なった時に問題になります。

 

そこで、短時間にするポイントは、お母さんの問題の際には、なぜ揃えないといけないのか?を 「伝える」必要があります。

子供が問題を持つ際には、何が問題なのか?を「問う」必要があります。

 

このポイントを押さえていれば、短時間で済ますことができるのです。

ぜひ、叱る前にどちらの問題なのか?を見極めるワンステップを追加してみてください。

 

次回は、 パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

⑤指導回数を意識する。

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~ ③ 相手の人格を尊重する。

 

「罪を憎んで人を憎まず」という言葉がありますが、仕事においても、憎むべきは 問題行動であって、

人ではありません。 上司の方には、この意識を強くもっていただきたいと思っています。

 

注意指導する場合、指導を行う「場」にも気をつける必要があります。 実は、この注意指導する「場」の

選択を間違ってしまうことで、こちらは、相手の人格を 否定した言い方をしたつもりはなくても、相手の

人格を傷つけることになってしまうことが 起こってしまいます。

 

例えば、大勢の人がいる朝礼の場で、一人の部下を公然と注意・指導するのは避けてください。

指導注意する時には、別室(場)に呼んで指導するようにしてください。 なぜなら、周囲の目から部下に

恥をかかせないという配慮が大切なのです。また、指導注意は、 面談で、話を聞きながら、対話しながら

注意・指導が大切です。最近よくあるメールやLine等で 一方的に注意・指導するのは避けた方がいいでしょう。

メールやLineは、一方的なコミュニケーションになります。メールやLineの形では、部下の言い分を 聞かずに

一方的な指導になるということに問題があるのです。

 

そして、少しだけ気遣い(配慮)を忘れないようにしてください。そこは、注意・指導の後には、上司の ほう

から部下に声をかけるなどの精神的なフォローも忘れないようにしましょう。 もし、ちょっと言い過ぎたかな

という場合には、 「だけど君にはこういういい面もあるから、これからもがんばってくれ」 といったフォローが

あると、部下も注意・指導を前向きに受け止めることができるでしょう。 そんな時、「言い換えフォロー」を

実施してみてください。 例えば、上司から結果が出せない部下に対して「君は優柔不断だ」と言われると

この言葉には マイナスイメージが強いため相手は、必要以上に受け止めかねません。しかし、「優柔不断」

という言葉を プラスイメージに置き換えるのです。例えば、「君は色々なことに興味が向いているようだね。

でも、今は、 一つに絞りこんでほしい」と伝えるだけでこちらが言いたいことを伝えることができます。

是非、マイナスイメージの言葉は、プラスイメージに言い換えて伝えてみてください。 すると相手の人格を

尊重した指導に繋がります。

 

次回は、 パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

④適切な時間を意識する

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

 

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~ ②相手の問題点を明確にする

 

指導にあたっては、相手のどの行動が、どのように問題なのかを明確に指導することが必要です。

また、相手の問題だけを挙げ連ねるのではなく、改善方法も具体的に提示することでお互いの 信頼

関係を作っていくことができます。

 

例えば「君は協調性がないな」というような漠然とした概念だけの指導では、相手に誤解され やすく

なってしまいます。そして、効果も薄く、相手の行動が変わることも期待できません。 また、こちらの

思いも伝えることができません。

 

では、どのように表現すればいいのか?

 

「昨日の会議で君は〇〇と発言し、その後もA君の仕事を一切手伝おうとしなかったね。こういう 態度

では、周囲の人間との関係も悪くなるし、嫌な雰囲気になる。一度、A君と話をして、積極的 にA君を

サポートしなさい」。このようにエピソードをとりあげて、具体的に指導することが大切です。 また、

このような指導は、時間を空けずに行うことがコツになります。時間が空いてしまうと何に 対しての

指導なのかが分からず相手も何をどのように治せばいいのか分かりません。よって、指導を する側も

気になることがあれば、その場で伝えることが本来の指導になります。

 

次回は、パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

③相手の人格を尊重する。

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

■事例検討集■ ~パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」~ ① 厳しい指導の「目的や動機」は明確にする。

 

 

最近よく上司の方から相談があるのが「指導」や「教育」と「パワハラ」の境界線です。

スポコン漫画の「巨人の星」に出てくる「星一徹」のような指導は今や通用しない現状と なっています。

しかし、上司は、業務上、部下を指導することは必要なことであり、 「厳しい指導」がすべてパワハラ

になることではありません。厳しい指導には「妥当性」が 必要になります。 ただ、残念なことに指導

された部下が「パワハラを受けた」と感じてしまえば「パワハラ」に なってしまうことがあります。

どこで「パワハラを受けた」と感じるのか?という問いに多い 答えは、「理不尽な言い分だった」や

「一方的に言われた」などが「指導」や「教育」が パワハラの境界線を越えさせています。

 

例えば、部下がミスをしたので反省文を書かせたら「パワハラ」と言われたということさえ あるのです。

だからと言って上司が指導や教育をしなければ部下の成長はありません。だからこそ、 「厳しい指導」には

その指導の目的や動機が必要になります。 先ほどの反省文の事例に戻りますが、「なぜパワハラと言われる

ことになったか?」ということです。 実は、ミスを起こした部下が何か話そうとした際、その言葉をさえぎって

上司が「言い訳はどうでも いいから反省文書けよ!」と怒鳴ったというのです。そして、「書かないとお前の

ためにならないからな!」 とも付け加えたと言います。後に上司に話を聞くと「ミスしたら反省文は書くのが

当たり前でしょう。 部下には今後のことも含め期待があるので」というのです。

残念ながらそれでは、反省文を書く目的も上司が 部下に対する期待も伝わりません。今回、部下は、何か伝え

たいことがあったのかもしれません。 それは、上司からすると言い訳に聞こえるかもしれませんが、まずは、

部下の話に耳を傾けていれば 「一方的に言われた」ということにはならなかったでしょう。また、部下の話を

聞くことでその部下の問題点が もっと明確になり反省文を書く目的もしっかりとお互いが共通の認識のもとで

書けたかもしれません。 また、部下にとっては、ミスをして反省文を書くことが「当たり前」ではないのかも

しれないのです。そこは、 価値観の違いになります。

 

そこで、大切なのは「何のために反省文が必要なのか?」という目的です。反省文が、単なる懲罰や脅しになら

ないようにするためにもこの目的は必要です。例えば「お前の今後には、期待しているんだ。簡単なミスだから

こそ反省文を書いて同じことを起こさないように認識を深くしてほしい。」と伝えれば部下にも反省文の目的が

明確に伝わります。そして、その言葉によって部下自身が、反省文で「何を書けば(反省すれば)いいのか?」

反省文を書く「動機」にもつながります。 反省文を書くことは、単なる懲罰ではなく「指導」や「教育」とする

ためには上司自身が「反省文」に対しての 目的をはっきりとイメージし、部下に伝えることが必要です。

厳しい指導になればなるほど、その指導の目的を 明らかにする必要があるのです。

 

次回は、 パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」 ②相手の問題点を明確にする。

このポイントに合わせた詳細を解説していきます。

 

■事例検討集■ ~パワーハラスメントと言われないために~

 

これまで、実際に対応してきた事例をご紹介しました。

今回からは、パワーハラスメントと言われないために知っておいてほしい

ポイントを事例とともにご紹介したいと思います。

 

はじめに・・・ 昨今、パワーハラスメント(パワハラ)は、職場風土を悪くし、本人や周りの

士気を下げるばかりか、加害者や企業の法的責任が問われるようになってきました。

また企業名や職場が公表されることで業績にも大きな影響を与えかねない問題に なっています。

パワハラの問題に組織全体が問題意識を持ち、取り組み、一人ひとりが いきいきと働き続ける

ことができる職場環境の実現がとても大切なことです。

そのためには、パワハラの正確な知識として知るために研修や職場での話し合いなどを 継続的に

実施することが大切です。しかし片方で残念ながら、パワハラへの取り組みを 進めることで

不安を感じている職場が多いのも事実です。

厚生労働省の「第7回職場の パワーハラスメント防止対策についての検討会資料」によると、

予防や対策に取り組む ことで「権利ばかり主張する者が増える」「パワーハラスメントに

該当すると思えないような 訴え、相談が増える」「管理職が弱腰になる」「上司と部下の深い

コミュニケーションが 取れなくなる」といった問題が出てくることへの懸念があることがわかりました。

事実、「パワハラ」と「指導」の違いが明確でないことから、部下に十分な指導ができない という

管理職・上司の方の声も耳にします。 そこで、上司の日頃の「指導」がパワハラと言われないように

するためには、具体的に どのようなことに注意をすればいいのかポイントを整理したいと思います。

 

パワハラと誤解されないための「7つの指導ポイント」

 

 ① 厳しい指導の「目的や動機」は明確にする。

 ② 相手の問題点を明確にする。

 ③ 相手の人格を尊重する。

 ④ 適切な時間を意識する

 ⑤ 指導回数を意識する。

 ⑥ 態度や言葉遣いの見直しをする。

 ⑦ 怒りの感情を行動に移さない。

 

次回からは、このポイントに合わせた事例をご紹介して詳細を解説していきます。

■事例検討集■~第2回 ハラスメント事例~パワハラってなんだろう?

 

実際にこれまで対応してきた職場でよくある事例を様々な角度から皆様と一緒に解決し、

ご紹介していきたいと思います。職場での対応のひとつになれれば光栄です。

 

第2回目も、ハラスメント事例です。

ぜひ、一緒に検討していきましょう。

 

▼その1 ~事の発端~

▼その2 ~ハラスメント対策の流れ~

▼その3 ~聞き取り開始~

▼その4 ~結果通知~

 

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