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相談事例

メンタルヘルス支援における管理職からの相談事例

事例1 なかなか休職に応じない社員への対応

なかなか休職に応じない社員への対応

勤務5年の職員で「すべて自分がやらなくては」と一人で抱えこみやすい性格を持っており4年目後輩ができた頃から月曜や金曜に休むことが多くなり、そのうち出勤自体もままならなくなってきました。また、出勤しても集中力や判断力も欠けていたり、居眠りが多く見受けられるようになってきました。

周囲からは、あきらかに「疲れているな」と見えます。そこで、上司が気にかかって声をかけても「大丈夫です」、「しっかりやってます」との返答しか返ってこず、「少し休んだらどう?」と声をかけたことで「上司から無理矢理休まされるハラスメントを受けている」と訴えるようになりました。

Bさん 女性 20代

対応

対応

上司として「病気」であるという決めつけはできません。ただ、「通常の労務提供ができていないかどうか?」ということは、働き方や仕事の中から見えてきます。そこで、実際に起きている業務上での問題を事実に基づいてはっきりと伝えてもらいます。

その中で、上司として「安全配慮義務」の観点から話をしていることも同時に伝えます。そして、専門家(産業医への面談や契約カウンセラー等)との面談を勧めます。そして、同時に面談を実施する専門家に、現在の状況をできるだけ詳しく伝え休養が必要であるかどうか専門家としての見解を聞くと共に休養が必要ならばその事実を伝えてもらうことをお願いします。

ただ、ご本人が自ら休職に応じない理由としては、

  1. 経済的問題
  2. 自分に対する周囲からの評価
  3. 解雇への不安などがあげられます。

この理由に対してしっかりと説明ができるようにしておく必要があります。

  1. 経済的負担は、18か月は傷病手当金があることや職場での救済があること。
    そして、どれくらいの金額になるのか明確にする。
  2. ほとんどのケースが、メンタル不全に対して誤解をしているケースが多く、周囲の人も本人も誤解しているために起こります。そこで、そうなる前に研修をするなど誤解を解いておく必要があります。
  3. 解雇に関しては、規則に応じて具体的な日数等の話を伝える。などが必要です。

事例2 職場内におけるメンタルヘルスケアの仕組みや体制づくりについて

職場内におけるメンタルヘルスケアの仕組みや体制づくりについて

職場内においてメンタルヘルスケアの仕組みや体制づくりに加えて何からやっていけばいいのかよくわかりません。どうすればいいでしょうか?

対応

職場での具体的な取り組み方が分からないということでメンタルヘルス対策が実施できていない状況は、まだまだ多くあります。
特に小規模であればあるほど配置転換ができない状況や人員不足などの影響から実施したくても手が付けられない場合も少なくありません。

そこで「何から始めればいいか?」というと色々な職場環境がある中で「これです」といった画一的なお答えはできませんが、まずは、一つひとつ実施してみることからだと思います。

そこで、本来であれば「こころの健康づくり計画から」ということになるでしょうがいきなり年間計画から目的や見直しと言われてもなかなかイメージができません。そこで、最初のかかりとしてお願いしているのがメンタルヘルスの基本的な研修とストレスチェックです。
メンタルヘルスの基本的な研修は、すでに多くの職場で実施されてきていますが実は、それだけではなかなかストレスコントロールにはつながらないものです。

そこで、「コミュニケーションとは何か?」や「自分の中の固定観念の見つけ方」、「気持ちよく付き合うための対人関係構築術」などもう少し踏み込んだ内容 の研修を継続的に実施するということが必要でしょう。そして同時にストレスチェックをして自分の職場がどのような状態か?ということを明らかにしていくと いうことです。これには、単なるストレスチェックではなく例えば一か月のストレス状態と抑うつ状態や職場のコミュニケーションなどのチェックをクロス集計 してみていきます。するとストレス状態にある人は、やはりうつ状態があるという傾向がデータででることで気づきの1つにつながります。

このようなことを継続的に続けられることが職場のストレス耐性を強化し、体制が整っていくのではないでしょうか? メンタルヘルス対策は、やはり職場環境の改善につながります。たった一度の研修やストレスチェックでは残念ながらそれで終わりになってしまいます。まずは 簡単なことからでも継続できることをやっていくことが大切です。

<例>ある職場の状況

ある職場の状況

事例3 パワハラと厳しい指導の境界について

パワハラと厳しい指導の境界について

看護という仕事の性質上ミスをした後輩には、この人のためだと思って「あえて」厳しく叱責しています。私も以前は、先輩からそのように指導されてきたように思い当然のことだと思っていたのですがどうも最近周囲からは、そのように見られないようです。

そのためこのところ自分の指導に自信がなくなってきてしまいました。
パワハラと厳しい指導の境界を教えてください。

対応

自分でも知らず知らずのうちにパワハラをしたような状況になっているというようなことは誰にでもあります。特に自分が指導されてきたやり方が厳しければなおさらそのような状況が生まれやすくなります。

パワハラの問題は、受け止める側の感じ方が大きく影響するために境界線を引きにくい部分もありますが、いじめやパワハラをする上司のよくあるパターンを「よくある例」として挙げてみます。

  1. 自分の力(仕事上での権力)を誇示するタイプ。
  2. 自分の意見がすべて正しいとして押し付けるタイプ。
  3. 自分自身のストレスを後輩や同僚に「八つ当たり」することで解消しようとするタイプ。
  4. 部下に対する教え方が分からないタイプ。
  5. 職場の風土を背景としたタイプ。

などがあります。

ご相談の方のように厳しい職場での叱責や指導を受けてきた人もいるかと思います。ただ、自分がされてきたことを相手にしていいという理屈は、今ではなかなか 通用しません。パワハラになるのか、厳しい指導になるのか?というところの判断は、非常に難しいのですが注意していだたきたい言動としては、

  1. 暴言をはく。
  2. 無視をする。
  3. 大勢の前で執拗に非難したり叱責を繰り返す。
  4. 未経験者に対して、大量の業務を短期間の期限で実施させる。
  5. わざと咳払いをする。
  6. 周囲の人にも無視を命じる。
  7. 否定的な言葉を繰り返し何度も言う。

など様々ですがどれも繰り返し行われると精神的苦痛をもたらすことがあります。

まず、大切なのは、結果を叱ることではなく、結果に至るまでの経緯をしっかり確認した上でその経緯の見直しのために叱るということが必要になります。結果ばかりに叱責を繰り返してしまうと残念ながら「脅迫」と取られかねない場合もあります。管理職としては、慎重になりすぎる必要はありませんが、客観的に自分の対応を見直したりすることも必要になります。また、どうしても客観的には、なれない場合は、1対1でするのではなく上司や同僚に同席してもらうことも必要かもしれません。できるだけ日頃からのメンタルヘルス研修などを有効的に使ってご自身の意識を高めておくことも大切です。いじめやパワハラなどの問題は発生する課程は単純なものではありません。その背景には、様々な問題が隠れていることも多くあります。
 

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