いよいよ今年も12月になりました。ただ、今年は、気温が安定せず、暑く感じる日もあれば、急に
寒く感じるような日があります。
こんな時、どうしても体調を崩しやすくなります。そこで、体調管理に大切なのは、やはり「睡眠」
なのです。そもそも「質のいい睡眠」とはどんなことなのでしょうか?
今回は、この時期のための質のいい睡眠についてです。
では、質のいい睡眠とはどんなものでしょうか?それは、3つのポイントがあります。
「寝つきがよい」「ぐっすり眠る」「寝起きすっきり」この3つのポイントです。
皆さんの睡眠は3つすべて当てはまっているでしょうか?一番分かりやすいのは、朝起きた時に
すっと身体が動くかどうか?です。いかがでしょうか?
睡眠の質は体温調節や体内修復・成長に関連するホルモン分泌と相関関係があります。これらは
体内の代謝活動促進・自律神経のバランスを整える要素となります。だからこそ、体調管理には、
睡眠の質を向上させることで、疲労から心身を回復させ、 肉体疲労の回復だけではなく、脳のよう
に目に見えない部分に蓄積した疲労を取り除く ことで成長促進・健康維持が行われます。そして、
ダイエット・美容促進・スポーツの パフォーマンスアップなど様々な効果があるのです。
質のいい睡眠を取るためには
① 就寝3時間前には夕食を終える
就寝に入る3時間前には、夕食を終えていることが理想です。忘年会などついつい外食や豪華な食事で
暴飲暴食が続くこの時期になると少し注意が必要です。食事後すぐに寝てしまうと、体は消化活動を
優先するため、内臓が休息する時間が短くなります。そうなると、同じ睡眠時間でも、眠りが浅く
なったり疲れが抜けにくくなったりします。仕事が忙しく 残業の毎日というときは、どうしても帰宅
から就寝までの時間が短くなりがちです。そんなときは、 「おかゆ」や「おじや」など消化の良いもの
を少量摂るだけにしてみたり、夕方残業前に少しおにぎり のようなもので先に空腹を抑えてみてもよい
かもしれません。
② 温かい飲み物で睡眠を促す
温かい飲み物は、内臓から体温上昇を促します。一旦上昇した体温は、時間の経過から下がり 始めます。
その時に自然な眠気がおきるのです。ただし、安眠効果を高めるためにノンカフェインの ものを選んだ
ほうがよいでしょう。 特におすすめするのは以下の3つです。是非試してみてくださいね。
● 白湯
余分な成分がなく胃腸に負担をかけずに、体を温めることができます。
● 生姜湯
温める効果のあるショウガで体の内側から末端まで温めて睡眠の質を高めます。 市販のものでも大丈夫
ですが、少し甘みを出すため砂糖が多く配合されていることもあるので、 自分で作ってみてもいいでしょう。
例えば、白湯+ショウガパウダー+少量の蜂蜜などの組み合わせがおすすめです。
● ココア
ココアは、血圧を改善し、血管の健康を保つということから動脈硬化などの予防にも効果があるとされています。
海外の研究で一定期間に習慣的に摂取した後と、一時的に摂取した直後の両方で 高めの血圧を下げたという報告
があります。生活習慣病の改善などの健康効果に関する報告から、 1日に少なくともココア一杯(純ココアで
約5~10g程度)を毎日続けることがよいとされています。
③ ぬるめのお湯でゆっくりと入浴
つい、寒さを感じると温かいお湯に浸かりたい。という気持ちが出てきますが、実は、熱めのお湯に長く入る
ことは体の覚醒を誘ってしまうため、就寝に必要な体温変化が起こりにくくなってしまいます。また、高温の
お湯は体の負担も増大するため、38度ほどのぬるめのお湯にゆったり5~30分つかって からだの内部から温めて
みましょう。体をじっくり温めることで、緊張をほどきリラックス効果を期待できます。
そして、入浴から30分以内には、お布団に入って就寝しましょう。 温まった体温が時間の経過で下がり始める
ときに質のよい睡眠サイクルが始まります。
気温の変化が激しくなっているこの時期、血圧の上昇なども激しくなりがちです。是非、質のいい睡眠を とることで
毎日の疲れなどが溜まる前に取り除きながら体調管理していきましょう。 そして、毎朝、目覚めてさっと身体を起こし
気持ちの良い1日の始まりを迎えられるようにしていきましょう。
産業カウンセラー
大槻 久美子