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2017年11月

●大槻カウンセラーのつぶやき●11月は「過労死防止啓発月間」です

大きな台風も去り、少し前まで「暑い」と思っていたのが、あっという間に コートが必要になるくらい「寒く」感じる

今日この頃になりました。この11月は、「過労死防止啓発月間」です。 さて、今更ではありますが「過労死」について

少し考えてみたいと思います。

 

「過労死」とは、皆さんもご存知のように働く上での長時間労働や過度の ストレスなどで、心疾患・脳疾患・また自殺

などにより残念ながら命を 落としてしまうことを言います。日本の労働者の平均時間外労働時間は、 ある調査では

「47時間」と出ています。また年齢的にも35歳~39歳までの人 に時間外労働が多いと出ています。

労働基準法では、1ヶ月の時間外労働の ボーダーラインは、「45時間」です。やはり今でも日本人は、働き過ぎと

言われても仕方ない状況になっています。ただし、一概に「時間外労働が多い=過労死」というわけでもありません。

もちろん長時間労働は、過労死を招く一因ではありますが、他にも職場の プレッシャーや「ハラスメント」なども大きな

要因になってきます。では、どのようなことが「過労死」として認定されているでしょうか?

それは、4つの形があります。

 

①【心疾患】

働き過ぎにより、異常が出てしまう体の器官の一つが心臓です。心臓に異常をきたすことを心疾患と言いますが、

過労死は、心筋梗塞や 虚血性心疾患などの心疾患が原因で亡くなられるようなケースです。

 

②【脳血管疾患】

働き過ぎで、異常が出てしまうもう一つの体の一部が脳です。 脳内の血管に異常が出てしまう脳血管疾患。

最悪の場合死に至るケースです。 脳梗塞やくも膜下出血などが代表的な症状です。

 

③【過労自殺】

働きすぎ、過労によるストレスで精神を患い、結果的に自殺に至ってしまう 人も過労死と認定されているケースがあります。

 

④【過労・睡眠不足による事故】

過労・睡眠不足が原因で、勤務中・通勤中の居眠り運転による交通事故、 入浴中の溺死、駅のホームからの

転落などの事故も見られます。過労とは、直接関係ないような事故も、元をたどると働きすぎが原因として 過労死と

認定されているケースも有ります。

 

●では、どんな人がそのようなケースになりやすいでしょうか?

特に多いのが良くも悪くも仕事に対して従順で生真面目な人が過労死を してしまう傾向が多いように思います。

特に「自分がやめたら他の人に 迷惑をかけてしまう」と考えたり、「自分はまだまだ仕事ができないので人よりも

多く働かないと」と思うと心身がボロボロになるまで頑張ってし まうような人です。

また、長時間労働が重なることで「抑うつ状態」に陥り正常な判断力が 失われます。そして、「自分はいない方が

いいのではないか?」などと 考えるあまり、自殺したいという気持ち(自殺念慮)が頭から離れなく なる結果、

自殺に至ってしまうケースもあります。そんな人に限って自分の 抑うつ状態の前兆を見逃し、「自分は大丈夫」と

思って働いていると、気づいたときには手遅れということにもなりかねません。

 

このように責任感が強かったり、冷静な判断ができない状態になっていたり する人は、労働環境の異常さを自覚したり、

変だと思っていても辞めたり することが出来ず、自分を責めるようになります。だからこそ、職場での変化に気づいていく

必要があります。特に職場では、以下のポイントを見逃さないようにしてください。

 

①今まで出来ていたことができなくなっている。

②感情表現が減ってきた。

③仕事量に対して仕事時間が長くなってしまっている。

④周囲の人との関係を持たなくなってきた。一人の時間が多い。

⑤必要以上に自分の出来ていないことを責める。

 

上記のような言動が増えてきたら要注意です。

 

●そんな状況が見えてきたら職場でどのように対応すればいいでしょうか?

①長時間労働になっていないかどうか確認する。 特に残業時間を付けずに仕事をしている状況が重なってくる

ケースがあります。まずは、長時間になっているかどうかを確認してください。また、そのような 人が見当たった場合、

朝一番に仕事のスケジュールを可視化してみましょう。 「今日は何からやっていくのか」、「どのような仕事が残って

いるのか」を 紙に書いてみるのです。

②長時間労働になっている人の中で「休憩」を取っていないケースがあります。

自分ができていないと思うと休憩時間を割いて仕事をしているような状況が見え ればしっかりと休憩を取るように促しましょう。

③長時間労働になっている人の多くは、とても多くの仕事を抱えてしまっている 場合があります。

そこで仕事の優先順位をつけることをアドバイスしてみましょう。 例えば、期日がある場合は、分かりやすいですが、

それ以外では、「相手がある 仕事を優先する」などの優先順位をつけてみます。

④生活環境では、特にこの時期、夜が早く来るように感じます。 少し前まで18時頃はまだ明るい時間帯でしたが、

この時期になると18時は既に 「夜」と同じように暗くなります。するとなぜか気持ちが急いでしまうのです。

「早く帰らなくては」や「暗くなる前に」という気持ちが出るとおのずと 「焦り」が生じます。

この焦りが自分自身のプレッシャーとなってしまうことも 度々あります。その時は、まず「時間」をしっかりと

意識するようにアドバス してみてください。

⑤そして何よりも大切なことは、仕事以外でも楽しめることを持つことが大切です。

そのためには、楽しめる時間を持つことです。 うつ病などの疾患と過労死の起因性は、

まだまだ実証されていませんが、 なによりも職場での長時間労働を無くしていくことからはじめてみましょう。

そして、周囲の人とのコミュニケーション(最初は挨拶から)を意識してみてください。

この11月は、周囲の人達の様子を観察してみる一ヶ月にしてみてください。 そして、自分の働き方も見直す時間にしてみてください。

 

産業カウンセラー 大槻 久美子

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