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カウンセラーのつぶやき

●大槻カウンセラーのつぶやき●自殺対策強化月間

3月になり寒さもやっと少しはゆるんできたようですが、まだまだ気まぐれなお天気が続いています。インフルエンザも一旦は落ち着きを見せたようです。とはいえ、油断大敵です。引き続き防寒などの寒さ対策、バランスの摂れた食事や特に質の良い睡眠、うがいや手洗いなどの体調管理を普段から心がけましょう。

さて、今月3月1日~31日は「自殺対策強化月間」になります。

3月は、自殺者が多くなるため、「自殺対策強化月間」と定め、国、都道府県、市町村、関係団体が連携して啓発や相談活動の取り組みを強化していこうとする取り組みです。

先日、警察庁からは平成28年の月別自殺者数(12月暫定値)が公表されました。それによると平成28年度の自殺者数は、21,898名(男15,123名、女6,775名)と平成27年度の24,025名より2,127名減少したものの毎日どこかで60名の方が自殺という行為で命を落とされているという現実があります。また、昨年9月に日本財団が行った「自殺意識調査」によると、「4人に1人が本気で自殺を考えたことがある。」と答えており、自殺未遂経験者は、「全国で53万人」という結果が出ました。また、「自殺リスクの最も高い年齢層は、20~39歳」という結果から、実際に若者層の死因の第一位が自殺となっています。

今後は、社会全体が自殺を「個人の問題」ではなく「社会的な課題の末に起こる身近な問題」だと捉え、適切な対策を行う事が必要になってきます。

また、自殺を高めるリスクとしては、「家族からの虐待」や「生活苦」、「家族の死亡」などが挙げられており、自殺した人のうち5人に1人は、「身近な人を自殺でなくしている」という結果も出ています。その中で残念なのは、半数以上の人は、「他者は、頼れず相談が出来なかった」という結果も踏まえ、今私たちができる事は「相談しやすい環境(職場)づくり」なのではないかと考えています。

そこで、「ゲートキーパー」という役割をご紹介します。

「ゲートキーパー」とは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人が気付き、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人の事で、いわば「命の門番」とも位置付けられる人の事です。これは平成19年6月8日閣議決定の「自殺総合対策大綱」においてあらゆる分野の人材にゲートキーパーとなっていただけるよう研修などを行う事が規定されています。

では、ゲートキーパーの研修の中から「自殺につながるサインや状況」や「いつもの状態と違う!に気づいたら?」をご紹介します。

●「自殺につながるサインや状況」:いつもと違う様子ならば特に注意が必要

1.過去の自殺企図・自傷歴
2.喪失体験(身近な人との死別体験など)
3.苦痛な体験(いじめ、家庭問題など)
4.職業、経済、生活の問題(失業やリストラ、多重債務や生活苦など)
5.精神疾患・身体疾患に関わる事、およびそれに対する悩み
6.ソーシャルサポートの欠如(支援者がいない、社会制度が活用できないなど)
7.自殺企図手段への容易なアクセス(危険な手段を手にしているなど)
8.自殺に繋がりやすい心理状態(自殺を思い浮べること、絶望感、衝動性、孤立感など)
9.望ましくない対処行動(飲酒で紛らわす、薬物を乱用するなど)
10.危険行動(道路に飛び出す、飛び降りようとする、自暴自棄な行動をとるなど)
11.その他(自殺の家族歴、本人や家族・周囲から確認される危険性など)

参考:内閣府「誰でもゲートキーパー手帳 第2版」より

●「いつもの状態と違う!に気づいたら?」:接し方のポイントは「り・は・あ・さ・る

「り」 リスク評価
自殺の方法について計画を練っているか、実行する手段を有しているか、過去に自殺未遂をしたことがあるか、を評価しましょう。少し勇気はいりますが、「消えてしまいたいと思っていますか?」「死にたいと思っていますか?」とはっきりと尋ねてみることが大切です。

・「は」 はんだん・批判せずに聴く
相手の気持ちを尊重して、今どんな気持ちなのか話してもらうようにしましょう。責めたり、弱い人だと決めつけたりせずに聴きましょう。この問題は、弱さや怠惰からくるのではない事を理解しましょう。

・「あ」 あんしん・情報を与える
現在抱えている問題は、弱さや性格の問題ではなく、医療の必要な状態であること、決して珍しい病気ではない事をまず伝えましょう。適切な治療で良くなる可能性がある事も同時に伝えましょう。

・「さ」 サポートを得るように勧める
心療内科や精神科を受診するように勧めてみましょう。職場でならば、産業医の受診を勧めてみるのもいいでしょう。「心の問題が体に関係する事もあるので、専門家に心の事も相談してみましょう」といった言い方が、受診への抵抗感を減ずるかもしれません。最初は、心療内科を拒む人も多いかもしれません。そんな時は、内科からでも結構です。まずは、医療機関に繋ぐことが必要です。

・「る」 セルフヘルプ
また、アルコールが増えてしまう事も多々あります。アルコールをやめて軽い運動(30分程度のウォーキングから)をする、リラクゼーション法(ゆっくりと呼吸する呼吸法や体の力を抜く)などを行うことによって、メンタルヘルスの問題による症状が緩和されることがあります。また、家族などの身近な人に相談する事や自助グループへの参加を勧めてみたりするのもよいかもしれません。

参考:政府広報オンラインより(一部修正・加筆)
 

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